口腔ケアについて ORALCARE

高齢者の口腔ケアについて

口腔内が健康であれば、歳を重ねても快適に食事を取ることができます。つまり、食事は命の源と言えるわけです。しかし、日本では要介護認定を受ける高齢者の数は増えつつありますが、歯科医療に関しては70代を境に受診率が減少しています。
高齢で体力が減少すると、ご自身でお口のケアを行うのは困難です。特にシニアの方ほど、口腔機能の低下、体全体の不調は一気に進行します。そこで当院では来院が難しい方に向けての訪問診療を行っています。一人でも多くの方に適切な歯科医療・口腔ケアを受けていただくため、もしお困りのことがあればどんなことでもご相談ください。

口腔ケアで健康的な長寿になろう

「口腔」の健康を維持している方は、健康に長生きできる期間が続くという調査結果が明らかになっています。そこで大切になってくるのが口腔ケアです。口腔ケアはお口の中の清潔を保ちつつ、口腔機能を維持することを目的としています。定期的に口腔ケアを続ければ続けるほど、むし歯や歯周病予防、誤嚥性肺炎のリスク低下、QOL(生活の質)の維持・向上に結びつきます。

平均寿命と健康寿命の違い

「平均寿命」と「健康寿命」は似ている言葉ですが考え方は全く異なります。まず平均寿命とは生まれてから、何年生きられるかの平均的な値です。体がどういう状態なのかは問われません。一方で健康寿命とは、体にトラブルがなく一人で自立して生きられる期間を指します。 平成26年の厚生労働省のデータによると、日本人の平均寿命は男性が79.55歳、女性が86.30歳。健康寿命は男性が70.42歳、女性が73.62歳となっています。 高齢化が進む日本においては、平均寿命と健康寿命のギャップを埋めることが急務になっているのです。

口腔ケアが不十分だと口腔機能低下症と診断されます

こんな症状ありませんか?

  • 食べ物が口に残るようになった
  • 口の中が乾くようになった
  • 硬いものが食べにくくなった
  • 食べこぼしをするようになった
  • 食事の時間が長くなった
  • 滑舌が悪くなった
  • 食事の時にむせるようになった
  • 口の中が汚れている
  • 薬を飲み込みにくくなった

最近、お口の健康に関心がうすくなってはいませんか?
歯磨きの回数や時間が減ったり、義歯の不調があっても歯医者さんに
行かなかったりすると、むし歯や歯周病が進行し歯の数が減ってしまいます。
そうなると食べる力が低下して、食べにくい野菜やお肉を避けてしまいます。
すると栄養の偏りやエネルギーの不足になり、全身の健康に影響を及ぼします。

口腔機能低下症について

口腔ケアが不十分な場合におこるトラブル

  • 誤嚥性肺炎含む呼吸器疾患

    食べ物が食道ではなく気管に入ってしまった場合、通常はむせて気管から排出する反射機能が働きます。 しかし、この機能が鈍ってしまうと、気管に入り込んでしまった食べ物を排出できず、結果として肺炎を起こすことがあります。 これを誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)といいます。

  • 脳梗塞を含む脳血管疾患

    歯周病が進行すると、歯ぐきの血管から歯周病原細菌が入り込み、血栓を形成することがあります。血液の流れが阻害されると、脳組織が破壊されて、さまざまな脳血管疾患のリスクが高まってしまうのです。運動障害・嚥下障害・言語障害などさまざまなトラブルを引き起こします。

  • 敗血症並びに心内膜炎を含む心疾患

    口腔内の衛生状態が悪化すると、さまざまな心疾患のリスクが高まります。たとえば体の抵抗力が落ちている状態だと、血管に入り込んだ細菌は全身に炎症を起こします。これを敗血症と呼び、放置すると重大な臓器障害を引き起こしかねません。また心臓弁周辺に歯周病菌が付着すると、心内膜炎になるケースも考えられます。

  • 骨吸収抑制薬治療時で顎骨壊死(骨髄壊死)

    骨吸収抑制薬を服用している方は、副作用として、顎骨壊死と呼ばれる状態になる可能性があります。口腔内、顎骨の組織や細胞が死滅し、細菌感染が生じている状態です。症状としては口腔内に腫れや膿が生じ、顎の痛みも出てきます。治療後も定期的に口腔内のチェックを続ける必要があります。

  • 糖尿病

    歯周病が進行するとインスリンの分泌を抑えてしまうので、糖尿病治療がうまく進みません。また、糖尿病になると、口の中が乾きやすくなったり、細菌が繁殖しやすくなったりして歯周病治療にも影響を及ぼしてしまうのです。そのため、医科での糖尿病治療と歯科での口腔ケアを両方行うことが重要になってきます。

  • 早産並びに低体重児出産

    妊娠中はつわりの影響で歯磨きをするのが難しかったり、間食が多くなったりして口腔ケアが不十分になることがあります。またホルモンバランスの影響で歯周病菌も活発に繁殖を始めます。そのため、妊婦さんは妊娠前よりも歯周病にかかりやすくなってしまうのです。重度の歯周病に罹患している妊婦さんは、早産や低体重児出産のリスクが高まると言われています。

歯科医院に通えない方は訪問診療へ

口腔ケアを中心とした歯科治療

歳をとって体力が衰えると、歯科医院に通院するのが困難になる方もいらっしゃいます。すると、口腔ケアが不十分になり歯の健康状態も悪化し、さまざまな病気のリスクが高まります。当院では削ったり、抜いたりする歯科治療以外にも丁寧な口腔ケアを行い、患者様の全身の健康をサポートいたします。

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